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政治を志した動機 |
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私、辻泰弘は「人間にとって最後に求められるべきは、他に対するやさしさである。その信念の貫徹は、政治の世界で生きて、よりよい社会実現と多くの方々の幸せのため、人生のすべてを燃焼させることによってこそ全うできる」と確信しました。
そのような思いから日本の政治を考えたとき、迫りくる高齢化社会への対応がたいへん重要な課題だと考えました。
戦後50年余。わが国は奇跡的とも言われる急速な経済発展を遂げる中で、貧困からの解放と生活水準の向上を実現させてきましたが、それらは、こんにち高齢期を迎えておられる方々の世代によって支えられてきたものです。
まさに、その世代の方々が身を粉にし、額に汗して働いた一日一日の積み重ねによって、こんにちのわが国の平和と繁栄が築かれてきました。
この、わが国の繁栄の基礎を築いていただいた方々が高齢期を迎えられるときに、心からの感謝の気持ちを込め、その世代の方々の老後生活を少しでも豊かにするために、政治の場で力を尽くしたいと考えたのです。
また、金権腐敗・国民不在の政治の流れを正し、高潔で正義に満ちた政治を私たちの手に取り戻すため、健全なる民主政治発展のためには、自民党にとって代わり得る政治勢力結集による2大政党制の確立が不可欠であり、その実現のために人生を賭けたいと考えました。これらが、私が政治を志した動機です。 |
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社会に活力とともに、やさしさを! |
世界の歴史をひもとくとき、19世紀から20世紀にかけて世界が直面した大きなテーマは、市場競争原理のもつさまざまな弊害を、いかに人間の英知で補正・修正してゆくか、という問題であったと言えるのではないでしょうか。
こんにちの世界、そしてこの日本でも、グローバル化の荒波の中で市場競争万能・自己責任礼賛の風潮が強まってきています。たしかに「市場競争論理」には人間のエネルギーを引き出すというプラス面もあります。しかし、行き過ぎると、弱肉強食の不公平・不安定な社会を生むという危険性もはらんでいます。
これはつまり「市場競争」と「福祉」、「自由」と「平等」を、どう両立させていくかという問題です。
大切なのは、市場競争の利点と福祉国家のやさしさを兼ねそなえた社会をつくることです。
いまこそ、市場経済と国民福祉を両立させる政策能力をもち、社会の活力を失わずに市場競争原理の暴走にブレーキをかけられる、政治勢力の確かな存在がもとめられています。
私は、民主党がそのような多くの国民の期待に応えられる政党となるよう、力の限りを尽くします。
そして、温かい血の通ったヒューマニズムの精神の下に、活力とやさしさを兼備した社会づくりを推進してゆきます。
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熱き心をこめて |
私が理想とするのは「公正・平等」の理念につらぬかれた社会です。
戦後の日本では、国民のあいだの所得や資産の格差が比較的ちいさく、それが社会的な安定をもたらしてきました。
自由競争を基本におきつつも、この格差があまり大きなものにならない社会をつくることが大事です。
しかし、これまでの政府・自民党の政治を見てみると、所得税の最高税率引き下げ、793万円以上の所得層に対する減税、そして派遣労働などの不安定雇用の拡大、難病患者の医療費負担増などの、上にやさしく下に厳しい施策の数々。
また、検討中の相続税の最高税率引き下げ、年金の民営化なども、「公正・平等」の理念にまったく反するものと言わざるを得ません。
いまこそ「公正・平等」の理念をベースにして、勤労者・生活者・社会的弱者の立場に立つ政治勢力の頑張りどころです。
私は、「効率・競争」の視点に重きをおく自民党に対抗し、「公正・平等」の理念を追求する政治勢力、額に汗して働く勤労者の夢や要求をまじめに受け止めてゆく政治勢力が、この国の政治の中心になるよう人生のすべてを投入してゆく決意です。
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辻 泰弘 |
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